暑い季節になると、多汗症の私の手のひらにできる小さな水ぶくれ。
幼い頃から「これは何だろう?」と不思議に思っていました。
大人になってからインターネットで多汗症の情報を検索するうちに、「ああ、あの不思議な水ぶくれは『汗疱』だったんだな」と気づきました。
汗疱とは
暑い季節になると、私の手のひらや足の裏には、小さな水疱ができていました。
水疱とは、皮膚の下に水分がたまった状態を言います。
手のひらや足の裏は、掌蹠多汗症の私にとっては、汗がたくさん出る場所です。
汗疱とは、「汗が原因ではないか」と言われている水疱のことです。
幼い頃は「水疱」という言葉も知らなかったので、「水ぶくれ」という言葉で認識していました。
汗疱の原因は、はっきり解明されているわけではないのですが、汗の通り道である汗管が詰まったり、汗管が細かったり、大量の汗を一度にかいたりすることなどが考えられるそうです。
原因は明確になっていないのですが、多汗症の人に見られることが多いこともあり、汗が影響しているのではないかと考えられているのです。
私の実体験からしても、汗と関係しているのではないかと自分では思っています。
これは何だろう?
「汗疱」「水疱」という言葉や、それらができる仕組みを知らなかった私は、暑い時期になると、手のひらに出来る水ぶくれが不思議で仕方ありませんでした。
何となく「手の汗のせいかな」とは思っていましたが、きょうだいにも周りの友達にも、私のように手に汗をかく子はいませんし、水ぶくれができたという話も聞きません。
「私の手は、みんなと違う」という認識は、幼い頃に手汗を自覚したときから持っていましたので、「この水ぶくれも、私の手が変わっているからだろう」と、勝手に納得していました。
そうやって、妙に納得していましたので、親に言うこともせず、水ぶくれについて病院に行くこともありませんでした。
「汗が原因だろうな」と推測しつつも、「これは何なんだろう?」という疑問はずっと頭にありました。
この謎が解けたのは、大人になってから。
インターネットで多汗症について知り、多汗症の情報を得られるようになってからです。
どうしても気になる
私の手のひらの水ぶくれは、一つ一つはとても小さなもので、手のひらだけでなく、指の腹や指の付け根にも発生することが多かったです。
ふと気づくと、足の裏にもできていることがありました。
水ぶくれと言っても、火傷のあとのようにぷっくり盛り上がっているわけではなく、平坦な皮膚の下に水たまりがある感じです。
子供ながらに「触らない方がいいのでは?」という考えが頭をよぎりますが、目に入るとどうしても気になります。
「触らないようにしよう」と一旦は思いますが、結局我慢できずに、つぶしてしまいます。
「つぶす」と言うより、水たまりのフタになっている皮膚を破る感じですね。
フタを破ると、たまっていた水分は出ていきますが、皮膚を破るわけですから、当然キズになります。
フタがなくなり、水分が抜けて、水疱のあった場所に小さな穴が開く感じです。
小さくても、キズはキズ。ピリッとした痛みもあり、出血することも。
「放っておいた方がいいのでは」と思いながらも、ついつい気になり、破ってしまう・・・。
だって、自分の手のひらに、点々と水たまりがあるのです。
子供にとっては、気にしない方が難しい。
というわけで、夏場の私の手のひらには、いくつかの小さな穴(キズ)ができてしまっていました。
今は学校でもお店でもアルコール消毒が必須なので、私が今の時代に小学生だったら、アルコールがキズにしみて痛かっただろうな、などと思ってしまいます。
ハンカチで解決?
子供の頃は、暑い季節になると必ずできていた汗疱ですが、歳を重ねるにつれ、ほとんどできなくなっていきました。
今でも大量に汗をかいたときには、たまにできることがありますが。
汗疱が毎年の恒例行事だったのは、小学生くらいまでのような気がします。
大きくなるにつれて汗疱が減っていった原因を考えてみたのですが、汗疱の原因の一つとして、汗管が細いと汗が詰まることが考えられるので、成長するにつれて汗管が太くなったのかもしれません。
あとは、ハンカチを手に持つ習慣がついたことが一番大きかったのかな、とも思います。
大量の汗が汗疱の原因だとすると、皮膚表面の汗をこまめに拭うことは、汗疱の予防になると考えられます。
小学校低学年の頃はあまり意識していなかったのですが、高学年になると、ハンカチの便利さに気づき、ハンカチを常に持ち歩くようになったので、それがよかったのかもしれません。
手掌多汗症の悩みは色々とありますが、ハンカチはどんな悩みにも使える、一番簡単で、かつ、有効な解決策です。
手汗や多汗症で困る方には、ハンカチは最強の味方ですね。
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