緊迫した場面では「手に汗握る」と言われますが、手掌多汗症の私の場合は、握るどころか、「手に汗したたる」です。
私がゲームに熱中すると、「手に汗したたる」状態になります。
慣れないゲームで大洪水
私が子供の頃、ゲームといえば「ファミコン」でした。
Switchなどのゲーム機やスマホが当たり前のように身近にある現代っ子には信じられないでしょうが、ファミコンがない家も結構ありました。
私の親はゲームに否定的で、ファミコンを買ってくれたのは、「周りの友達みんなが持っている」という状況になり、さらにだいぶ経ってからでした。
そういう家庭環境だったので、小学生の間は、ファミコンでのゲームをほとんどしたことがありませんでした。
唯一、ファミコンで遊べたのは、従弟の家に行ったときです。
一歳年下の従弟がファミコンを持っていて、家に遊びに行くと使わせてくれたのです。
普段ほとんど触ったことがないので、コントローラーを握るだけでドキドキしました。
しかも、シューティング系やアクション系のゲームだったので、ますます緊張します。
そうすると、どうなるかというと、手の汗がすごいことになってしまいます。
コントローラーを握っている間はハンカチで拭くこともできないし、アクション系だとそんなことをしている隙もないし、手の中はもはや洪水。大洪水です。
被害者はコントローラー
私が握ったコントローラーは、ビショビショになってしまいました。
それを見て、持ち主の従弟が怒りました。
「ちゃんと手を拭いてから触ってよ!」
まあ、そうですよね。分かります。
従弟もやっと買ってもらって大事にしているゲーム機なのに、濡れた手で触られたくはありません。
しかし、私の手は、拭いても拭いても汗が出てくるし、その都度手を拭いていたら、アクションゲームなんて出来ません。
結局、それから私が従弟のゲームを借りることはなく、従弟や私のきょうだいがゲームをしているところを、横で見ているだけになりました。
壊していたかもしれない
大学生になってから、自分の携帯電話を使い始めた時、手汗で携帯が壊れるということがありました。
そのとき、従弟のファミコンのことを思い出したのです。
あのまま無理にゲームをさせてもらっていたら、従弟のファミコンも壊していたかもしれません。
そう考えると、横で眺めるだけになってちょっと寂しかったですが、従弟のファミコンを壊さずに済んだので、良しとします。
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